re:CONNECT 2024 < Keynote Session 1 > データの民主化によるビジネスイノベーション 

<Keynote Session>  ビジネスをつなげる新しいスタンダード「API」を考える

※本記事は、ブリスコラ主催「re:CONNECT 2024 ~つながりの再発見、そして新たな事業変革へ。」(2024年12月5日開催)での 株式会社ブリスコラ 代表取締役 末貞 慶太郎 のKeynote Sessionをまとめたものです。本記事の最後に、講演内容全体をご覧いただける動画もご紹介しております。ぜひご視聴ください。

データの民主化によるビジネスイノベーション ~信頼・信用された 『つながり』 が企業のスタンダードへ〜

株式会社ブリスコラ
代表取締役
末貞 慶太郎

サービス化によって連携が広がり、データの民主化はVer2.0へ

内閣府は「データが生んだ価値」について、2010-2020年の平均で国内総生産(GDP)換算にすると17兆円にも及ぶとの推計を報告しています(2023年8月現在)。このような背景から、昨今、より一層データにフォーカスしたビジネスの重要性がますます高まっていると考えられています。データ活用のプロセスは、データの「発見」、「確認」、「加工」、そして「活用」するという4段階の構成です。特に、「データの活用」がビジネスの成功を左右する重要なポイントとなっています。

これまでファクトデータを分析した結果が社内に展開され、それを活用することで多角的な視点を得たり、迅速な意思決定やコスト削減といった生産性向上を実現してきました。これを「データの民主化 Ver1.0」と呼びます。

データの民主化でデジタルによる意思決定が加速すると、もっとデータを活用できる仕組みを求める声が上がり、アプリケーションを作ってサービスとして提供する動きが見られるようになってきました。

さらにこの流れは社内にとどまらず、さまざまな業界と連携したサービスを生み出す可能性に気づき、データの民主化の「深化」を志向する企業も増えてきました。

データとデータの連携によるサービスに留まらず、さまざまな業界のデータとサービスが連携すること、その連携にAPIを活用すること、ブリスコラは皆様にこれらの重要性についてずっとお伝えしています。より深みのある新たなサービスの創造、そしてAPIでの連携により運用性の向上や利便性の高いシステム構築を実現することができるのです。

「同業他社との連携について相談され、驚くことがあります。企業の垣根を越えた『つながり』あうデータによる共創の文化ができ、新しいマーケットができる『データの民主化 Ver2.0』を皆さまと一緒に作りたいと思っています。」(末貞)

しかしながら、この流れが進む中で貴重なデータであるがゆえに、セキュリティ観点でデータを社内に閉じてしまっている、というステム的な課題があったのです。

企業間をつなぐID管理の仕組みで「価値共創社会」を実現

その実現に向けては、いくつかの課題を乗り越える必要がありますが、ブリスコラが特に重要だと考えているのはIDの共通化です。

各企業は顧客にIDを付番してデータを管理しますが、企業間が連携することで、同じ顧客に対してIDが複数存在する状態になり、同一顧客を特定するのが困難です。一方で、顧客としても許可なくデータを連携することへの不安があります。

これをクリアし、企業の垣根を越えて、誰が、どこに、いつ、どうやってアクセスするかを管理する仕組みが「IdP(Identity Provider)」であり、セキュアにサービスの民主化を支えることが可能です。企業側はガバナンスを適用できるため、個人側は安心してサービスを利用できます。

「最近は個人が考え、行動することによって、資本主義と民主主義を形づくろうという価値観が社会の土台となりつつあるように思います。この価値観はデータの民主化による共創社会の実現を支えるものであり、ブリスコラは許諾されたデータによる『信用』『信頼』を前提とする『価値共創社会』の実現に向けて、引き続き皆さまと取り組みを進めていきます。」(末貞)

Keynote Session 1

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